PHASE 02

 

 

 

 

 

 


今日はカガリをうちに招待することにした。
今日は・・・とか言っているけど、ほとんど毎日だ。
カガリと過ごす日々が楽しくて、彼女がそばにいてくれるだけで幸せで、
彼女が居ない時はすごく寂しい。
少し離れてるだけでもすぐに会いたくなって、今日も俺は彼女に電話をかけた。


「今すぐ行くからな!」

受話器の向こう側の可愛い彼女の元気な声。
俺は彼女がくるまでの数十分間、ずっとソワソワしていた。

 

 

 

 

玄関のベルが鳴る。

カガリだ。

俺はすぐに外へ出た。

 

「アスラン、遊びに来たぞ!」

受話器の向こうから聞く声よりも、もっとずっと可愛い元気な声。

俺は気付けば彼女にキスをしていた。

カガリとキスをするのは初めてじゃないのに、
カガリはまだ少し慣れてないのか、されるがままだ。
けれど必死に自分の手を俺の背中にまわしてくれる。
そんなところもすごく可愛くて仕方がない。

 

 

キスを終えた後、二人で部屋の中に入る。

他愛無い話をしていた時、そろそろお昼時だと気付いた。

 

 

「今日は俺がお昼を作るから」
「え?本当か!楽しみだな!」
にこにこ笑いながら答えるカガリが可愛くて、小さくキスを落としてからキッチンに入った。
カガリはその間テレビを見ているのだけれど、
俺を気にしてか時折「手伝う事はないか?」と声をかけてきてくれる。

 

カガリほど美味しいものはできないかもしれないけれど、
愛情をたっぷりこめて作りあげた。

 

 

「・・・・・どう、だ?」
「・・・・・・・美味しい!」
「そうか・・・よかった・・・!カガリほど上手くないけど・・・」
「そんなことないさ!すごく美味しいよ。アスランは料理が上手だな!」

 

美味しそうに食べてくれるカガリ。
よかった。
口に合わないものを出してしまったらどうしようかと思っていたけれど。

 

二人で、楽しく食事をした。

ずっと、楽しい時間が続くと思っていたのに、唐突にカガリが言った。

 

「アスランのお嫁さんになる人は幸せ者だなぁ」
「・・・・・・!!」

 

それは、遠まわしの告白なのだろうか?
けれど、今この台詞を言ったカガリは自分がどれほど大胆なことを言ったか気付いていない。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺が、お嫁さんにするのはカガリだけなのに・・・。
まるで俺が他の誰かを選ぶみたいな言い方だった。

 

「・・・・・・・俺、他の子なんて興味ないから・・・」

カガリはわかってない

どれだけ俺が君を好きかってことを。

「あ・・・・・・・・」
「君はわかってないよ」
「・・・・・・・・・・・」

怒ったような口調で言ってしまったら、
カガリが何か言いかけて口をつぐんだ。

 

二人の間に沈黙だけが流れて、居たたまれなくなる。
怒りたかったわけじゃない。

けれど、俺がお嫁さんにしたいのはカガリだけだし、必ずそうする。

 

 

 


食後もずっと黙りまくったままで、
何をしていいかわからず、俺がソファーに座ると、カガリも慌てて俺の隣に
座った。

 

ちらちらと俺の様子を覗っている。
眉が下がり切って、俺の大好きな元気な彼女の姿はどこにもなかった。

 

 

 


バカみたいだ。

決して彼女を傷つけたいわけじゃない。
こんなに好きなのに、すれ違ってしまうのなんて、まっぴらごめんだ。


 

頑張れ、俺。

 

 

 


そっとカガリの傍に寄ると、カガリが震えたのがわかる。
気にせずに肩を抱く。
本当は、俺だってドキドキしてる。

 

「・・・・・・ごめん」

 

耳元で囁いた。
カガリはまた震えたけれど、今度は俺のほうをしっかり見て、言った。

 

「・・・・・・私のほうが・・・さっきは・・・ごめんなさい」

 

 

 

そう言って、俺にゆっくりもたれかかってくる。

 

彼女の温もりはとても心地がいい。
俺の全てを包んでくれて、愛しくて、これ以上大切なものが見つからない。

 

「好きだよ・・・・・君だけが・・・君だけだ」
「私も・・・・・・・・」

 

抱きしめ合いながら、残りの時間をずっと二人で過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、俺は彼女の夢を見た。

 

夢の中の彼女も、元気な声で可愛く笑って俺の名前を呼んでくれる。
もう、離したくないと思った。

 

ずっと、一緒にいたいと思ったんだ。

 

 

 

 

 

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